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マネの正体は頭脳派【前編】 アーセナル戦スーパーゴールの裏では、あるテストが実施されていた

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 27日に行われたプレミアリーグ第2節リバプール対アーセナル。結果はリバプールがホームで4-0と圧勝。アーセナルは約4年ぶりに枠内シュート0と悲惨な完敗となった。



 この試合でフューチャーするのは、快速ウィンガーのサディオ・マネ。彼はこの日、圧巻のゴールを決め勝利に貢献したが、その目に見える“鮮烈なゴールと目に見えない黒子なアシストに焦点を当てたい。今回の記事では、前編として目に見える結果となったゴールの方を取り上げる。



 マネに関しては、アフリカ人特有の強靭なフィジカルに加え、他の追随を許さぬ圧倒的なスピードスターという印象が強いだろう。しかし実は、彼はチームでも随一と言っていいほどのクレバーさをピッチで示す、頭脳的プレイヤーだ。この試合では、その一面がわかりやすく出ていたことと思う。



 ”目に見える結果となったゴールの場面。左サイドでボールを受けたマネは、アーセナルDFホールディングとの11のマッチアップの場面で瞬発的な切り返しから反転シュートをゴール右隅にねじ伏せた。文字通りスーパーゴールと言っていいワンシーンだったが、ここにもマネの緻密な駆け引きが存在していた。







 試合序盤から攻勢に出ていたリバプールは、特にマネがボールに触る機会が多く、その分だけホールディングとのマッチアップの回数も増えた。ホールディングはベンゲル監督から、マネのスピードには気をつけろ、と強く発破をかけられていたことは想像に難しくなく、実際にとにかく縦に抜かせないぞとばかりに重心を深く据えていた。マネにはクロスこそ上げさせてしまっていたものの、ボックス内で突破させぬよう何とか食いついてきていた。



 マネにはゴールシーンを除くと、彼とのマッチアップの機会が計3度あった。2度は縦の突破を図り、1度は切り返すプレーを選択。そこでマネは気づいた。ホールディングが自身に課しているミッションは、とにかく縦の突破を許さぬことにあるのだと。そのため、切り返した後のプレッシングには一瞬の甘さが見えることに。



 そして、4度目のマッチアップの場面、マネは縦に仕掛けると見せかけ鋭く切り返す。縦に重心を傾けていたホールディングの反応が遅れたのはワンテンポに過ぎないが、マネにとってその一瞬は、右足を振り抜く上で充分な隙となった。狙い澄ましたシュートは、吸い込まれるようにネットへと流れていった。スーパーゴールには間違いない。しかし、咄嗟の思いつきによるシュートではなく、何度かに渡るテストを経て選んだ、極めて分析的なシュートと言えるだろう。このような戦況を見極めたマネは、間違いなく頭脳的プレーにも長けている選手と言って差し支えないはずだ。



 そして次回は、マネの目に見えない結果となったアシストについて記述していく。



【了】



城福達也文 text by Tatsuya Jofuku




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